「ネコ・かわいい殺し屋」
先日倫理的なジレンマについて記事を書きました。
守秘義務と人の命や財産を守ることのどちらが優先されるか。
あるいは、倫理的に正しいことと仲間との絆とどちらを優先するか。
私はそういう答えのない問題に遭遇すると、
自分ならどうするか、常に考えてしまいます。
政治家や組織のトップなどは、正解のない問題に関して、
ときに大きな決断をしなければならないことがあります。
いずれの選択をしたとしても反対派からは批判されますし、
自分自身が何らかの犠牲を払うこともあるでしょう。
私たちの多くは、国や企業を左右するほどの
大きな決断をする機会はそうそうありませんが、
それでも日常的にさまざまなジレンマに遭遇します。
最近読んでいる本がまさにそのような問題を取り扱ったものです。
野放しネコが生態系に与える影響について解説した本です。
自然環境にいるイエネコがどれだけの数の野生生物を殺しているか。
猫はあんなにかわいいけれど、れっきとした肉食獣です。
実際にイエネコが原因で絶滅してしまった鳥もいるそうです。
野放しネコとは大きく分けて次の3種類の猫のことです。
- 外を自由に出歩く飼い猫
- 地域猫や通い猫など人に世話をされている野良猫
- まったく人の世話を受けない野良猫
そのほかにも、猫から人に感染する病気などについても触れ、
野放しネコの問題について科学的な証拠を示して警告しています。
こうした論文が発表されるたびに、愛猫家と愛鳥家との間で
激しい論争が繰り広げられるそうです。
論文の著者は猫の権利を主張する人々から
批判されたり脅迫を受けたりすることもあるようです。
外を自由に歩き回ることは猫の幸せのためには欠かせないと考える人たちがいる一方で、
猫による鳥や小型哺乳類の生息数減少に対する見逃せない影響を危惧する人もいます。
難しい問題ですね。
私は現在猫と鳥と一緒に暮らしています。
どちらも私にとって大切な存在なので、
とても関心のあるテーマです。
猫にとって、室内だけで暮らすのと、
外を自由に歩き回るのと、
どちらが幸せなのかは私にはわかりません。
それは猫に聞くしかありません。
しかし、イエネコは日本の固有種ではなく、外来生物ですから、
日本の自然界にいてはいけない存在です。
私は猫を飼うなら完全に室内飼いにするべきだと思っています。
また、地域猫、コロニー猫と言われる
半野良猫たちも将来的にはゼロにするのがいいと思います。
もちろん簡単にはいかないのはわかっていますが、
それを目標にするべきだと考えています。
私も猫好きのひとりとして、道ばたで猫に出会うと
とても嬉しいですし、つい近寄って話しかけたりしています。
でも、彼らはそこにいてはいけない存在なのです。
それを放ったのは私たち人間で、彼らに罪はありませんが、
だからこそ、人間の手で責任を持って解決するしかないでしょう。
肉食獣が他の動物を捕らえて食べることを否定はしません。
それは自然なことです。
そして自然界では、肉食獣が増えすぎると、餌になる動物が減ってしまい、
結果として肉食獣の数が減ります。
そうして個体数のバランスが取れていきます。
しかし、イエネコは飼い主や世話人に餌をもらっているため、個体数が減ることはありません。
先ほどの1や2の野放しネコです。
それらが野鳥を狩るとしたら、影響が大きすぎるのです。
猫も鳥もどちらも好きだからこそ、
長く共存していける道を目指したいと思っています。











