「誠実な人」は本当に信頼できるのか
こんにちは。じんびです。
今日は「誠実さ」について。
一口に誠実といってもいろいろな方向があるのです。
「口が堅い」というのは、信頼できる人の重要な資質のひとつですね。
口が堅い人だと思うから、安心して秘密を打ち明けられるのではないでしょうか。
私は以前カウンセラーの訓練を受けたことがあるのですが、
その中に、支援者としての倫理についての講義がありました。
カウンセラーには、
人の相談にのるプロフェッショナルとして、
守秘義務など、さまざまな職業倫理があります。
しかし、何らかの事情や状況と職業倫理がぶつかったときに
どうするかを考えておかないといけません。
たとえば、人の命と守秘義務はどちらが優先されるのか。
カウンセラーは相談者から聞いた話を決して口外しないという守秘義務を負います。
しかし、相談者が誰かを傷つけたいという願望を抱いていることを知った場合、
それをその本人や警察などに知らせることは、倫理に反することなのでしょうか。
とっても難しい問題です。
状況にもよるので正しい答えはありません。
アメリカでは実際に裁判にまで発展した例もあります。
これはプロとしての守秘義務の話なので、
口が堅いとか軽いとかに関わらず、
該当する人は誰でも守らなければならないものですが、
このような義務を負うわけではなくても、
絶対的に口の堅い人がいます。
そのような人たちはある種の「誠実さ」を持っています。
ある種のと言ったのは、何に対する誠実さかという側面があるからです。
口が堅い人たちは、その秘密を打ち明けた人に対しての誠実さがあります。
律儀と言ってもいいでしょう。
もし自分がそのことを口外してしまったら、
その人やその周りの人、社会に対して
どのような影響があるかを慎重に考えます。
そういう結果に基づき行動するため、
軽はずみに秘密を漏らしたりはしないのです。
ここで少し考えてみましょう。
もし、相手が倫理的に問題があるようなことをしていると
打ち明けたとしたらどうでしょうか。
あなたならどうするでしょうか。
社会正義や秩序に誠実な人であれば、その人を告発するかもしれません。
秘密を守るということよりも、正義感が先に立つのでしょう。
しかし、その相手に対して誠実な人は、秘密は守りつつ、
その人がよい方向に進むよう手助けしたいと考えます。
この場合の誠実さは、他人が作った倫理規定を守るということよりも、
自分を信頼して秘密を打ち明けてくれた相手に対して、
最大限に発揮されます。
何に対して誠実なのかということも
その人の価値観によって決まります。
たとえば、すこし違った例でいうと、
小学校で学校にマンガを持ってくるのは禁止されているのに、
クラスメイトが持っているのを見つけたとします。
そんなときに、
「せんせーい、○○さんがマンガを持っています!」
といいつける子は、決まりや秩序に誠実なタイプです。
そして、そんな子に対して、
「仲間を売るなんてひどいじゃないか!」と抗議するのは
クラスメイトという同士に対して誠実なタイプです。
同じ「誠実さ」を持っていても、行動は正反対です。
信頼して悪事の秘密を打ち明けるには、
「誠実さ」の種類を選ばなければいけません。
あなたはどちらの傾向が強いでしょうか。
もし自分がその場面に遭遇したら、どう行動するでしょうか。
違う立場の人のことをどう思うでしょうか。
どちらが良い悪いではなく、
それぞれの正義があるということです。
ときに正義がぶつかり合い、争いになることがあります。
どちらも自分の価値観に置いて正義を貫こうとするので、お互いに譲りません。
お互いが自分こそが正しいと考え、正義の押し付け合いになります。
でも、普段から自分とは違う立場の人、
違う価値観を持っている人の考えを想像するようにすることで、
視野が広がり、自分だけが正義ではないと気づくことができます。
さまざまな立場、考えを包み込み 、相手を受け入れつつ、
自分の意見も通すことができるようになれば、
どんな交渉ごともスムーズに進められるようになります。
これからの時代はごり押しでなく包み込み。
相手を受け入れながら、いつの間にか自分のいいように持って行く、
そんなしたたかさを身につけていきましょう。











